地方学生コミュニティとオンライン化

こちらは地方IT勉強会 Advent Calendar 2020 13日目の記事です!
adventar.org

はじめに

LOCAL学生部のはいばらです。LOCAL学生部は、北海道の技術系学生のコミュニティです。詳しくは以下の投稿を御覧ください。
haibara-works.hatenablog.com

また、LOCAL学生部は一般社団法人LOCAL内のコミュニティです。一社LOCALについては以下を御覧ください。
kumikumitm.hatenablog.com

この投稿では、このような地方の学生コミュニティが2020年をどのように過ごしていたのかを振り返ります。

北海道でコミュニティをやるということ

まず、北海道って広いんですよね。LOCAL学生部の部員たちが住んでいる主な地域は、札幌・旭川・室蘭・函館・北見などです。道南の函館から、道北の北見までは車で8時間程かかります。
togetter.com

そのため大きいイベントを開催する際には、各都市のおおよそ中心にある札幌を開催地とすることが自然です。とは言え、函館・北見からでは4時間程かかるため、各地の部員たちが一堂に会するようなイベントは頻繁には開催できません。

そうした事情もあって、オンサイトのイベントは特別感のあるものだったように思います。以下は2019年のOSC北海道と、LOCAL学生部総大会(年に一度の学生部が集まるイベント)の開催中ツイートのまとめです。現場の熱量がテンション高めのツイートから漂っています。
togetter.com
togetter.com

そして、2020年

このように、移動時間や交通費の問題で普段はなかなか会えないけれど、年に何度か皆で集まれたときには大はしゃぎ!というのがこれまでの学生部でした。ところが皆さんご存知、この2020年でした。そんな中でのイベント・勉強会について、LOCAL学生部に関わるものに限らず、私が参加したものについて月ごとに振り返ります。

1月

この頃にはまだ、今ほど緊迫感した雰囲気はなかったように思います。僕自身、SecHack365沖縄回・JANOG45・成人式(とその後の飲み会)など、大きい移動が伴ったり、参加人数が多かったりするイベントにオンサイトで参加していました。

JANOG45

Home :: JANOG45

札幌で開催された、JANOG45ミーティングに参加しました。

SecHack365 沖縄回

SecHack365 2019 第6章 レポート | SecHack365

SecHack365(2019年度)の沖縄回です。このとき以来、飛行機に乗っていませんね。
後日、3月に予定されていた東京回が延期になったことが知らされました。

2月

北海道が先駆けて独自の緊急事態宣言を発出したのは2月28日でした。
これまでの宣言等(コロナ) | 総合政策部政策局参事

SAMIT 20.02

SAMITは室蘭工業大学の有志による勉強会で、月に1度のペースで開催しています。2月分の開催日は22日で、北海道が緊急事態宣言を発出する直前の開催でした。この開催以降、SAMITはオンラインでの実施となりました。

3月

いろいろなイベントの中止・延期が発表された時期ですね。それと同時に、オンライン勉強会も開催され始めました。

ゆるい勉強会@Web

ゆるい勉強会@Web - connpass

ゆるい勉強会は旭川の勉強会です。私は一度オンサイトで参加したことがあるのですが、2回目の参加はオンラインとなりました。

SAMIT Online! 20.03

SAMITもオンライン開催となりました。このときは張り切ってYouTube配信にも挑戦したのですが、OBSでの配信をしていた私の家が停電するなどトラブル続きでした。
終了後、SAMITはあくまでも学内でのコミュニティ活動であるため、配信等はせずにクローズドなものにすることに決めたのでした。この頃はオンラインでやることが目的になってしまっていましたね。

IWATEのITカンファレンス online 1

IWATEのITカンファレンス online 1 - connpass

こちらは岩手県の勉強会です。知り合いが告知ツイートをしているのを偶然見かけて参加しました。
他県のコミュニティにお邪魔できるという、オンライン開催のポジティブな面を感じた勉強会でした。

4月

4月になり、オンライン開催も次第に一般的になってきた頃合いかと思います。
(4月以降、参加した勉強会の数が増えていくので、運営に関わっていないものは基本的に列記するのみにします)

SAMIT Online! 20.04

オンライン開催2回目のSAMITでした。オンライン開催にあたって、ツールの扱いなどには慣れてきました。その一方で、発表時に聴衆の反応が見えない・雑談が生まれにくいなどの悩みを皆抱えていたかと思います。
また、5月以降はconnpassでの参加者募集を取りやめました。これは完全に学内限定のイベントとすることで、心理的なハードルを下げることが目的でした。慣れてしまえばそんなこともないと思うのですが、やはりこの頃はオンラインに慣れてない人も多く、このような対応を取ることになりました。
SAMITは、4月以降も毎月開催していますので、このあとは省略することにします。

6月

6月には道民にとっての大イベント、OSC北海道がオンラインで開催されました。

Open Source Conference 2020 Online/Hokkaido

6/26 OSC2020 Online/Hokkaido 前夜祭&OSPN全国大会 - connpass
6/27 Open Source Conference 2020 Online/Hokkaido - connpass

LOCAL学生部では毎年OSC北海道に参加していましたが、例年はブース出展で同人誌の配布などを行っていました。これまでは、ブースに人が来たら同人誌を渡して、違うコミュニティの人と話したり、学生を見つけたら学生部を紹介したり、といったようにコミュニケーションがメインでした。これをオンラインで再現するのはカロリーが高いと判断し、セミナー枠の中で部員4名のLTを行うことにしました。このときの動画はYouTubeでご覧いただけます。
youtu.be

また、開催後の懇親会では、「オンライン飲み会にはラストオーダーが実装されていない」ということに気づくのでした。

7月

夏になってもオンライン。

SAMIT Online! 入門ナイト ゲーム編【YouTube配信】

SAMIT Online! 入門ナイト ゲーム編【YouTube配信】 - connpass

SAMITでのYouTube配信リベンジということで、普段の勉強会とは別に配信を前提とした勉強会を企画しました。

LOCAL Developer Day Online ’20 /Security

LOCAL Developer Day Online ’20 /Security - connpass
LOCAL » Blog Archive » LOCAL Developer Day Online ’20 /Security を開催します!

例年はオンサイトで開催している、LOCAL主催の勉強会です。ZoomとYouTubeLiveを使ったオンライン開催となりました。

今年を振り返って

今年参加した勉強会を一覧にしてみると、結構な量になりました。これらの勉強会への参加を通して思ったことを以下にまとめます。

  • やはりコミュニケーションの量は減ったが、もともと信頼関係のあるコミュニティではオンラインでもやり取りしやすい。
  • 「お互い同じ勉強会に参加していた」だけでは繋がりは生まれず、LTをする・懇親会で積極的に喋るなどのアクションが必要。
  • 一方的に発表を聞くような勉強会に参加することが増えた。地方在住の学生としては情報を得る機会は増えた。
  • 他の地域の勉強会で発表し、懇親会に参加することで、新たな繋がりを作ることができた。

地方在住としては、今年のオンライン化はデメリットばかりでもなかったかと思います。

LOCAL学生部では何をしたか

LOCAL学生部では昨年からオンラインでの「部会」を月に1回実施しています。これは元々は道内各地域にいる部員同士で気軽に交流できるように企画したものでしたが、この2020年ではその重要性が増したように思います。とは言っても、参加率が上がった訳ではなく、引き続き趣旨の説明と需要の分析が必要だと感じています。オンライン疲れっていうものもありますしね。なかなか難しいものです。
また、発表者と参加者が繋がりにくいというのもオンライン勉強会の特徴かと思います。その影響か、今年は新たに入部する人数が多くありませんでした。例年はOSCの懇親会などで、社会人が大半を占めるなか、学生同士で仲良くなるということが多く、それがきっかけで入部する学生も多かったのです。

おわりに

あらゆるコミュニケーションや勉強会がオンライン化した2020年を振り返りました。大変な世の中ですが、無理せずできることをやっていきたいものです。