Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 札幌 に行ってきました

はじめに

もう1ヶ月以上前になりますが,Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 札幌 に参加してきました.
Web×IoT メイカーズチャレンジ は”全国で開催される学生や若手エンジニアを対象とした IoTシステム開発スキルアップイベント”*1という趣旨のイベントで,ハンズオンが2日間,ハッカソンが2日間の計4日間の日程で行われました.

ハンズオン

1日目

ハンズオン1日目は川村教授(北大)のお話から始まりました.raspberry piを用いた複数のバルーンがそれぞれに接触しないように移動するためのシステムなどが紹介されました.

その後は「電柱にも登れて,プログラムも書ける」川畑さん(さくらインターネット)による講習が行われました.IoT技術に関わるセキュリティや電波法など,話題は多岐に渡りました.
個人的には「LTE回線は周波数帯を変えながら通信している」ということが驚きでした.
有限の電波でより多くの端末を相手に通信するための工夫のようです.

午後からはハンズオンが始まりました.講師は稲地さん(NECソリューションイノベーター)です.
ハンズオンではCHIRIMEN for Raspberry Pi 3のwebGPIOを使ってLチカをするところから始まり,スイッチを付けたり,mosfetでrasberry piからの出力を増幅してDCファンを回したりしました.
慣れないjsに四苦八苦しながらなんとかできました,(ブレッドボードとmosfetが出てきた時にちょっと安心しました)

その後はCHIRIMENのwebI2Cを使ってI2Cデバイスのセンサーの値を取得しました。


2日目

2日目はオリエンテーションの後、I2Cデバイスの複数接続にトライしました
複数のデバイスをたった2本の信号線で制御できるのがI2Cの魅力ですよね。

CHIRIMENのチュートリアルをLチカから進めてきましたが、
最終的にはarduinoをI2C slaveにしてCHIRIMENからarduino経由でステッピングモーターを回すことができました。

チュートリアルが終わると,ハッカソンのグループ分けがされた後,北田さん (NPO法人 NEXTDAY)のアイデア・ワークショップを受講しました.代表的なIoT開発や,過去のメイカーズチャレンジのハッカソンで作られた作品などの紹介を交えながらアイディア出しのヒントを頂きました.

初めてのグループワークとして,ハッカソンで何を作るのかのアイディア出しを行いました.
まず,身近な社会問題をそれぞれ挙げ,それらを解決するにはどんなシステムが必要かを話し合いました.
僕のチームは「外出先で,家の鍵を閉めたか不安になる」「鍵の管理者に連絡が取れないときに,扉を開けられない」などが身近な社会問題として挙げられました.この問題を解決するために,鍵の開け閉めをslackから操作できる,いわゆるスマートロックをベースにシステムを作ることにしました.
参加者の方々は全員初対面であったり,同じグループの方々は皆さん年上だったりと少し緊張しましたが,上手くアイディアがまとまって安心しました.


2日間のハンズオンが終わり,2週間後にハッカソンに向けて作業が始まりました.

ハッカソン

1日目

いよいよハッカソン当日となり,久しぶりにチームメンバーの方々と顔を合わせ,早速それぞれの進捗報告をしました.タスクの一覧を書き出し,役割分担をして作業が始まりました.僕のチームは,メンバーの属性がネットワーク周りが得意な人,ハードウェア周りが得意な人,イラストを掛ける人,工作が得意な人,というように役割が綺麗に別れていて,自然に役割分担が決まりました.(僕はハードウェア周りの担当でした)

僕は作業タイムが始まって早々にハンダ付けを始めたのですが,web系の人やサーバーサイドの人が多いイベントだったこともあり,皆さんに珍しがられて面白かったですw


1日目はrasberry piからサーボモータを制御して鍵の開閉するところまでを作りました.
途中,I2C slaveとして使っていたarduinoの挙動が芳しく無かったのですが,チューターの方にアドバイスをいただきながら何とか解決できました.


2日目

ついに最終日となり,〆切が迫るなか,僕が担当していた「raspberry piからサーボモータを動かすシステム」とメンバーの方が作られた「slackに解錠のリクエストがあったら,サーバーからraspberry piに解錠する司令を送るシステム」を合体させる作業にとりかかりました.
2日目はひたすらにその作業をしていたのですが,なかなかうまく行かず,作業タイム終了ギリギリに完成しました.
ペアプロやチーム開発が初めての経験だったのでとても勉強になりました.


作業タイムが終了し,審査が始まりました.
グループごとに3人の審査員の方々へプレゼンをします.

審査の結果,僕のチーム「JOPPIN」は技術賞を頂くことが出来ました!
審査員の方からは
・slackを用いたモダンなシステムであること
raspberry piでは難しいpwmを用いたサーボモータの制御をarduinoを経由することで実装していること
の2点を評価して頂きました.
(自分が担当したサーボモータの制御を評価して頂いてホクホクでした!)



おわりに

講習会が2日間,ハッカソンが2日間の計4日間に渡る,盛りだくさんの内容でした.ハッカソンでは,チームの皆さんやチューターの方々に助けられ,技術賞を頂くことができました.
ハッカソンもチーム開発も初めての経験でしたので,幾分ドキドキしましたが,なんとか作品を完成させて賞まで頂くことができ,ホっとしました.
その一方で,計画していた機能のなかで実装できなかったものや,計画の段階で断念したこともたくさんあり,今の自分に足りないものを認識しました.(もとより,ひよっこなのですが.)当面はこれらの”ハッカソンで出来なかったことシリーズ”を消化していきたいです.